文化遺産オンライン

玉ハビル(首飾)

概要

玉ハビル(首飾)

奄美大島

第二尚氏時代・19世紀

水晶製、青石製(勾玉)

全体 長さ84 ; 勾玉 頭径2.7 尾径1.7 ; 小玉編部 長さ49

1連(65個)

これは玉ハビルという首飾りです。帯のような部分を背中に垂らして使います。首にかける部分には大きく丸い水晶の玉が連なり、大きな緑の勾玉(まがたま)もみられます。また、背中に下げる部分には緑や黄、白などのガラスのビーズを帯のように編んで文様を表しています。現在の沖縄県を中心とする地域にあった琉球王国では、「ノロ」という巫女(みこ)がおり、その土地に住む人々が安らかで豊かに暮らせるように神々へ祈りを捧げていました。こうしたときノロが身に着けるのが玉ハビルで、ハビルとは蝶の意味です。帯の下に垂れる三角形の布も、その形が蝶に似ているからかやはりハビルといい、琉球王国の人々は蝶を精霊や魂として信じていたといいます。勾玉や水晶の玉は東アジアでよくみられますが、この玉ハビルがノロという巫女のゆかりの品であることは琉球王国独特の文化と言えます。彼らは日本や朝鮮半島、中国などと交流するなかで、この玉ハビルのような独自の工芸品を生み出していったのでしょう。 

玉ハビル(首飾)をもっと見る

奄美大島をもっと見る

東京国立博物館をもっと見る

キーワード

勾玉 / ノロ / ハビル /

関連作品

チェックした関連作品の検索