秦淮水榭図巻
しんわいすいしゃずかん
概要
秦淮水榭図巻
しんわいすいしゃずかん
制作地:中国
明時代・万暦4年(1576)
紙本墨画
16.0×60.6
1巻
銘文:萬暦丙子春二月畫于秦淮水榭、湘蘭女史馬守眞 ; 鈐印「守眞」 ; 馬湘蘭印 ; 守眞玄子 ; 費秋漁筆馬守眞像と跋 ; 王穉登、兪岡、顧文彬、程庭鷺、魏謙、錦雲知、張左鉞、姚石如、彭醇士など ; 鑑蔵印「東山席氏珎藏」 ; 志超墨縁 ; 定静堂鑑藏印 ; 定静堂藏書印
馬守真【ばしゅしん】は小字を玄兒、号を月嬌、湘蘭といい、南京(江蘇省)の人。南京にあった江南を代表するされた花街・秦淮河【しんわいが】を代表する名妓として知られます。当時の妓女は歌舞だけではなく、文人たちと書画や詩文のやり取りをする能力が重要で、馬守真の描く墨蘭は一世を風靡しました。巻頭にあるのが馬守真の肖像、そして馬守真によるどことなくメランコリーな秦淮河の風景が続きます。最後にあるのは王穉登【おうちとう】の跋で、馬守真の恋人としても有名な文人です。