灰陶加彩辟邪形器座
ハイトウカサイヘキジャガタキザ
概要
顔先が短く、虎のような顔をした獅子形の俑で、とぐろを巻いてうずくまるような姿をしている。肩には羽根を閉じたような表現がなされていることから、辟邪を表したものと思われる。胴部には、ヘラ彫りによって毛並みが表され、その上から朱色の彩色が施されている。底はなく、内部は中空となっており、中央に穴があけられている。旗を指すものとして用いられたり、四神のように四方に配して、構造物の台座の一部として用いられたりと、いくつかの用途が考えられる。辟邪は、戦国の頃より、墓の守り神として作られた想像上の霊獣で、顔が馬のように長いものであったり、角のようなものが表現されていたりするなど、種類も様々である。