絹本著色惟松円融像〈雲谷等顔筆/〉
けんぽんちゃくしょくいしょうえんゆうぞう〈うんこくとうがんひつ/〉
概要
常栄寺3世・惟松円融(?~1614)の肖像画で、その晩年に弟子の法雲恵藤に与えられたものである。画面向かって左下の印と様式から、毛利輝元に仕えた雲谷派の祖・雲谷等顔(1547~1618)の作であることも判明する。堂々とした形態把握と気迫を感じさせるやや陰鬱な表情に、きらびやかな彩色とがあいまって独特な存在感を示す優品で、雪舟風の重厚な墨画で著名な等顔が、着色画においても本格的な技術と個性的な作風を持っていたことを示す代表作として高く評価される。
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