清水寺縁起絵巻 巻中
きよみずでらえんぎえまき
概要
清水寺縁起絵巻は今も多くの観光客でにぎわう京都の名所、清水寺の始まりと本尊千手観音にかかわる物語を描いた作品です。全部で3巻がのこされています。今回展示される巻中には、平安時代に東国を平定した坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)が清水寺を建て、本尊十一面観音と地蔵菩薩、毘沙門天像を奉納する場面などが描かれています。
絵の中にはおなじみの清水の舞台や仁王門が見えますが、仁王門から舞台までの間にあるはずの建物は描かれていません。その代わりに霞と樹木が配置されています。このような霞は、場面の切り替えや省略を表しています。
絵師の土佐光信(とさみつのぶ)は宮廷に仕え、そのトップにまで昇りつめた室町時代を代表する絵師です。
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東京国立博物館