文化遺産オンライン

青花鬼谷子下山人物紋罐

せいかきこくしげざんにじんぶつもんほとぎ

概要

青花鬼谷子下山人物紋罐

せいかきこくしげざんにじんぶつもんほとぎ

陶磁 / / その他アジア

モンゴル

元朝/1206年~1635年

青花鬼谷子下山人物紋罐は元朝に作られた陶磁器の中でも傑作であり、中国春秋戦国時代の伝説的な策士かつ蘇秦・張儀の師と伝えられている鬼谷子(きこくし)が下山をする場面が描かれています」。2005年にロンドンで行われたクリスティーズのオークションで、青花鬼谷子下山人物紋罐は27,700,000ドルで落札され、当時のアジア美術品の史上最高額となりました。
白色胎土で成形した素地の上に、酸化コバルトを主成分とした藍青色に発色する絵の具で絵付けされ、4層の文様が描かれています。一層には水の波紋が、二層には絡みつく牡丹が、三層には牡丹とトラとヒョウが引く荷車に乗って山を下りる鬼谷子が、四層には変形した蓮の花びらと八宝が描かれています。この場面は、中国の歴史上の出来事を、フィクションを取り入れながら面白く講談した大衆向けの歴史物語である『全相平話』に収録されている5つの物語のうちの一つ、『楽毅図斉七国春秋後集』に由来しています。『全相平話』は元時代(1321~1323)に刊行され、現存するものは一つしか発見されておらず貴重な資料として東京の国立公文書館に収蔵されています。

青花鬼谷子下山人物紋罐をもっと見る

名古屋東洋官窯陶磁美術館をもっと見る

キーワード

/ 描く / 場面 /

関連作品

チェックした関連作品の検索