関の念仏舟
せきのねんぶつぶね
概要
新仏供養のための20日盆行事として行われる。
20日当日、関浄念長寿会の会員が集会所に集まり、前の年の念仏舟の行事が終わってから亡くなった人の分の人形を半紙で作る。これを割箸に挟み、それぞれに氏名を書く。人形は、袖の長さによって男女や老若がある。若い女は袖を長くする。また、住職の人形も作る。亡くなった人の分の人形は亡くなってから3年間作る。
夕方、人形を西方山浄安寺(浄土宗)に持って行き、本堂に安置しておいた念仏舟に住職の人形を舳先に立て、順次、他の人形を立てる。この外舳先に花を積み、両舷にロウソクを立てる。人形は遺族が別途作って持ってくる場合もある。16時30分から、住職によるお勤めがあり、皆が焼香する。
その後、念仏舟を外に出し、リヤカーに乗せる。太鼓と鉦の囃子でムラ境の北金ヶ沢駅まで行列を組んで行き、折り返して反対側のムラ境まで行き、また折り返して船揚げ場に到着する。この間、各家から灯篭やお菓子などの供物が供えられる。
船揚げ場で漁船に念仏舟と灯篭を積み込み住民に見送られて沖に出る。頃合いを見て船を止め、住職が経を唱え散華を撒く。乗り組んでいた町内会の人たちが念仏舟と灯篭を流す。終わると、関浄念長寿会と関自治会の人たちが、集会所に集まり飲食する。