紙本彩色韓湘子図
しほんさいしょくかんしょうしず
概要
高岡初の町絵師・堀川敬周(1789頃~1858)に師事した高田蕙圃の韓湘子図である。韓湘子(かんしょうし)は八仙の一人で笛を吹く青年の姿で描かれる。唐の詩人韓愈(かんゆ)のおいまたはおいの子と伝えられ、予言能力があったとされる。本紙右下に「蕙圃欣」の落款、白文方印「高田欣印」、朱文方印「字欣然」とある。
・高田蕙圃(たかたけいほ)
生没年:文政8(1825)~明治12(1879)年8月15日
高岡鉄砲町の酒造業米屋弥三兵衛(八十兵衛とも)の二男。通称欣右衛門。堀川敬周に5年師事し、のち京都の小田海僊に数年間学ぶ。高岡に帰り、銅器・漆器・仏壇の図案の指導・改善に尽くした。花鳥人物が最も巧みで中村桂月・黒谷雪圃・井上春圃・高森美堂ら門人も多かった。
【主要参考文献】
・『高岡市史』中巻、昭和38年4月10日発行、高岡市史編纂委員会編集
・『企画展 高岡の絵師―堀川敬周とその弟子達―』、平成15年7月12日発行、高岡市立博物館編集
・『高岡知名録』高岡文化会、昭和5年(平成8年復刻版)