おうな

油彩画 

和田英作 (1874-1959)
ワダ、エイサク
明治41年/1908
油彩・キャンバス・額・1面
94.0×136.5
右下に署名、年記
2回文展 竹之台陳列館 1908

72 和田英作(1874−1959) おうな 1908年
 鹿児島県生まれ。はじめ曽山幸彦、次いで原田直次郎に学び、1894年黒田清輝に師事し、外光派の洗礼を受けた。96年東京美術学校西洋画科の助教授に招かれるも間もなく辞して学生となり、翌年第1回卒業生となる。1900年パリに留学し、ラファエル・コランの指導を受けた。03年帰国し、母校の教授に任ぜられた。43年文化勲章を受章。
 夕陽がまさに海面に沈もうとしている夕暮れ時に、こうもり傘を杖がわりにした老婆がひとり、丸めた腰に手をやりながら歩いているところを描いたこの作品は、画家の代表作のひとつに挙げられている。老人に込められた暗示といったものは特になく、風俗画として、また素直な印象派表現として鑑賞すべき作品といえよう。日本の印象派は、しばしば明治市民の日常的風俗を題材とした。逆光でとらえた微妙な光とそれにともなう色彩の変化を正確に捉えることに真摯に取り組んだ作品は、時代を超えて人を惹きつけるものがある。

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