秋景下図

絵画  油彩画 / 明治 / 日本 

久米桂一郎 (1866-1934)
くめけいいちろう
1895(明治28)年
油彩・キャンバス
45.5×61.0
額装

 日本の洋画史を論じる場合、久米桂一郎と黒田清輝と忘れるわけにはいかない。慶応2年佐賀市に生まれた久米桂一郎は、藤雅三に洋画を学んだ後、明治19年渡仏して藤や黒田と親交を結び、共にラファエル・コランに師事し、同26年に帰国しているが、彼らが学んだ印象派風の明るい外光派絵画は、日本の洋画界に、特に若い作家たちに大きな衝撃を与えている。久米と黒田は翌年画塾・天真道場を開き、2年後には白馬会を結成、外光派は、明治40年に創設された官展の主流となっていった。東京美術学校(現在の東京芸術大学)に新設された西洋画科で美術解剖を担当し、大正11年、森鴎外の後任として黒田が院長となった帝国美術院の幹事に久米は推挙され、中期以後は美術教育や行政に専念して昭和9年久米は、東京で没している。ほぼ画面全体に明るく柔らかい光を浴びた草木が茂り、空には残月が配され、小さい橋が架けられた小川に秋草が映り、秋の気配が色濃く感じられる「秋景下絵」は、帰国後の最も充実した時期の久米の作。光の微妙な変化を、外光派の明るい触筆と新鮮な感覚で表現している。(森本孝)

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