ポロナイポ遺跡出土遺物
ぽろないぽいせきしゅつどいぶつ
概要
・ポロナイポ遺跡は、枝幸郡枝幸町字幌内保にある擦文時代の集落跡で、約130軒の竪穴式住居跡が確認されています。
・枝幸町市街地の交通緩和を目的に建設されたバイパス工事に伴い昭和53年、54年の2ヵ年をかけて発掘調査が行われ、50軒に及ぶ擦文時代の竪穴式住居跡をはじめ、多数の遺物が出土しています。
・出土品の中で特に注目されるのが2カ所の土壙より出土した5点の羽口です。この内の3点には擦文式土器に施されるような文様が描かれており、擦文時代を担った人により製作されたことが明瞭にわかる資料です。
・羽口以外では竪穴式住居跡内からまとまって出土した一括土器があります。いずれも表面に独特の刻線文様が描かれており、大きさも、高さ6センチメートルほどの小型の土器から40センチメートルにも及ぶ大型土器までさまざまなものがあり、用途に応じて製作・使用されていたことが分かります。また、鉄製品の刀子も3点出土しており、日常的に使用されていたことを伺わせます。