小黒川のミズナラ
おぐろがわのみずなら
概要
ブナ科コナラ属に属するミズナラは、日本の冷温帯域を代表する落葉広葉樹であり、北海道南西部から九州の南部にまで分布している。
小黒川のミズナラは標高1,035メートルの山間や樹齢300年余と言い伝えられ、地元では「小黒川の大まき」として親しまれている。高さ20メートル、幹廻りは約7.25メートルに達し、樹勢も旺盛であり、十数本の太い枝が四方にひろがり、枝張りは直径三六メートルにもおよんでいる。樹皮には縦に深い皺が刻まれており、この樹種の特徴がよく表れている。本樹は、ミズナラの巨樹として昭和43年5月16日に長野県の天然記念物に指定されていたが、昭和六十三年に行われて全国調査によりわが国第一のミズナラの巨木であることが明らかになり、今回天然記念物に指定し一層の保存を図ろうとするものである。