西之表の種子鋏製作技術
にしのおもてのたねばさみせいさくぎじゅつ
概要
本件は、布を切るための裁ち鋏や切り花用の鋏など、支点が持ち手と刃の中間に位置する中間支点式の鋏を製作する技術である。製作工程は、細かく分けると30工程以上にもなるが、大きくは、軟鉄の棒を粗作りするタードリ、刃に鋼をつけるワカシツケ、全体を成形するアラヅクリ、刃に微妙なひねりをつけるナラシ、持ち手を作るウデマゲ、かみ合う2枚の刃を同じ強度にするヤキイレ・ヤキモドシ、刃の湾曲を微調整するタメシ、2枚の刃を組み合わせて鋏にするカッテなどの工程からなる。刃を同じ強度にし、絶妙なかみ合わせとするには独特の用具と熟練した技術が必要である。
(※解説は指定当時のものをもとにしています)
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