御飾書
おかざりしょ
概要
本書は足利将軍邸における座敷飾の礼式を記したもの。序文によると、室町幕府8代将軍足利義政に同朋衆として仕えた相阿弥(真相)が、東山御座敷とそこでのご道具飾について記し、10代将軍義稙へ進上した内容を、江戸時代の万治元年(1660)に刊行したとある。相阿弥(真相)は室町時代の茶式に詳しく絵画にも長けた有名な人物である。
これら東山殿御物の名物の中には大友宗麟が所有した「上杉瓢箪」の名前も見られ、当時大友家においても将軍家を規範に唐物を中心とする名物の収集、及びそれらを基調とした座敷飾が行われていたことが窺える。