二階つきバス

油彩画 

石垣栄太郎 (1893-1958)
イシガキ、エイタロウ
大正15年/1926
油彩・キャンバス・額・1面
76.5×61.0
右下に署名、年記
邦人美術展覧会(「交通渋滞」) ニューヨーク、アートセンター 1927

1
石垣栄太郎(1893-1958)
lSHIGAKI,Eitaro

二階つきバス
Two-Story Bus
大正15(1926)年


出稼ぎ移民として渡米した父に呼ばれて16歳でアメリカに渡った石垣は,大恐慌の起こった1929年頃から社会主義リアリズムヘの傾斜を深めるが,この作品における彼は,まだアメリカの民衆の暮らしや都市の風物―満員の乗合バス―に,何ら特別な思い入れなしに,むしろ中立的な視線を注いでいるにすぎない。細部にとらわれない野性味のある人物描写には,彼の資質や,描かれた群集に対する彼のスタンスがうかがわれるものの,人物を無個性の量塊として類型的に捉えている点には,心なしかヨーロッパの近代絵画思潮の余燼(よじん)が感じられるのである。(T・M・)


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