木造普賢延命菩薩坐像
概要
等身の普賢延命菩薩像。明治初年までは、柞原八幡宮の普賢堂に祀られていたという。
榧材を用いた一木彫成像で、両脚部・各手を別材製とする。大き目の頭部とそこに刻まれた面貌には古様がうかがわれるが、躰部・両脚部等の肉取りは薄目となり、衣褶も太く平行線状にたたまれ、全体に形式整斉への傾向がみとめられ、また共木彫出の天冠台、胸飾・釧なども装飾性が目につくことなどから、制作は平安時代十世紀末乃至十一世紀に入ってからと考えられる。宇佐文化圏とも呼ばれる特色ある地域での古像として、また彫像では珍しい像種のものとして貴重な遺品である。
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国指定文化財等データベース(文化庁)