この芸能は、長崎県北松浦郡大島村に伝承されているもので、孟蘭盆会に平戸大島一円―的山【あづち】、東神浦【ひがしこうのうら】、西神浦、西宇土【にしうど】で催される。
　須古踊は、今は絶えているが佐賀県杵島郡須古村にあったもので、須古城にいた平井一族が力を振るっていた永禄年間に最もよく踊られたといわれ、平井一家が龍造寺氏に滅ぼされ、その残党中島氏が平戸大島的山郷で須古城での昔をしのび村人に教えたのではないかといわれている。
　槍、幟、笛、太鼓、踊り手（菅笠、麻製かたびら、日の丸扇を持つ。）の順で神社仏閣等へ行列し、輪にたり哀調の声（神歌、仏歌、色歌）で踊られる。
　地方的特色のある念仏系の踊である。