寒水の掛踊
かのみずのかけおどり
概要
この芸能は、岐阜県郡上郡明方村寒水に伝承されているもので、毎年九月の八日、九日土地の旧家中桁【なかげた】家で打ち出しの踊があって、後、白山神社へ行列し、社前で踊られる。(なお、群行して踊り込むことをカケルという)
太鼓踊の一種で、拍子方と呼ばれる四人の青年が背にシナイという大きな花(全長三m、重さ五キロ)を背に負い、胸につけた太鼓(一人は鉦)を打ちながら輪の中で激しく踊り回る。その他出花持ち、鬼面の悪魔払いや薙刀振り、ささら摺り、田打ち、大黒舞、奴、花笠、おかめ踊、それに笛、地歌方、幟持ち、台傘持ちなど総勢一三〇余人による華やかな踊である。
笛と拍子の調べには、「しゃげり」「妙見拍子」「おかざき」「こしずめ」「十六拍子」「七つ拍子」「三つ拍子」の七種があり、いずれの行列の場合にもこれを続けで奏す。歌は、音頭取りが出した歌を地歌が受けてうたい、返す形でうたわれる。
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国指定文化財等データベース(文化庁)