鈴木家住宅(静岡県浜松市北区引佐町) 主屋
すずきけじゅうたく しゅおく
概要
鈴木家住宅は,主屋の隣に釜屋を隣接して建てて内部を一体的空間とする,釜屋建と呼ばれる形式の民家である。
主屋は,寄棟造,茅葺で,釜屋は,同じく寄棟造,茅葺であるが,棟方向を主屋と直交させている。釜屋は文政4年(1821)頃の建築であり、主屋も同じ頃に建てられたと考えられる。
鈴木家住宅は,静岡県西部から愛知県東部にかけて分布していた釜屋建形式の数少ない遺構であり,わが国における分棟型民家の展開を示す民家の一つとして重要である。また,建築年代がほぼ明らかであることから,釜屋建民家の発展過程を理解する上で,高い価値が認められる。