中江の岩戸神楽
なかえのいわとかぐら
概要
四月一日、九月三十日の中江神社の春秋の祭、八月二十七、二十八日の阿蘇神社の祭礼で演じられる神楽である。この地方には出雲系の神楽が伝承されているが、この神楽もその系統に属し、地方的特色に富んでいる。(熊本県阿蘇郡波野村大字中江所在)
曲目は三十三座ある。五方礼始【ごほうらいし】、柴曳、平国【へいこく】、綱の母、神逐【かむやらい】、綱切、武者、天皇遣【てんこうき】、貴見城【きけんじょう】、八雲払【やぐもばらい】、岩戸開、大神【だいじん】、太平楽、魔払【まはらい】、綱の竹(天の〆)、降臨、公矢、綱武、返矢【かえしゃ】、五穀舞、地割、荒神、礼始【れいし】、柴入、岩戸開、朝倉返、随神、誓約【うげい】、心化【しんか】、舞入【まいいり】、神使【かみつかい】、平鉾【ひらほこ】、宮〆【みやじめ】がそれで、榊、鈴、弓などの採物を持ち素面で舞う神楽から、仮面をつけて神話を演劇風に演じる神楽まである。天の〆ともいわれる綱の竹は、高い竹竿に昇って曲芸風の舞を演じる神楽で独特のものである。
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国指定文化財等データベース(文化庁)