長野岩戸神楽
ながのいわとかぐら
概要
これは熊本県阿蘇郡長陽村大字長野に伝承されている出雲系の神楽で、五月二十日、十月二十七日の長野阿蘇神社の春秋の祭典に演じられている。
長陽村は、宮崎県の高千穂の村々にほど近い所に位置しており、宮崎県や、大分県の神楽に大きな影響を受けていると考えられ、殊に大分豊後神楽に近いものがある。
「神下【かみおろし】」以下「磐戸開【いわとびらき】」に至るまで三十三座の曲目を有するが、御幣、榊、鈴、弓、剣等の採り物の舞(素面)あり、記紀の神話を素材した演劇風の舞(おもに仮面をつける)がある。荒神が高い竹竿(十メートル余の青竹)を昇る蛛蜘舞風の曲芸を見せる「天王注連【てんのうしめ】」の舞を持つなど地方的特色を見せる神楽である。
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