東昌寺のマルミガヤ
とうしょうじのまるみがや
概要
カヤノキはイチイ科のわが国固有の常緑針葉樹で、山形、宮城県以南の温帯に分布している。マルミガヤは、種子が仮種子をつけたままで、直径が2・2ミリメートルと小さく著しく丸いのが特徴で、わが国固有のカヤノキの一品種として唯一のものであり学術上価値が高いので、天然記念物に指定しその保存を図ろうとするものである。
東昌寺のマルミガヤは、1・5メートルの位置で南北2本の幹に分かれ、幹周6・3メートル、樹高は両幹とも17・5メートルあり、わが国では随一のマルミガヤである。南北の幹の分かれた部分は空洞を生じてはいるが、樹勢は旺盛である。
言伝えによれば、このカヤは伊達政宗が青葉城築後鬼門除けとして植えたものとされ、また、種子を代々藩主の食用に供したともいわれ御前榧の俗称がある。