照福寺庭園
しょうふくじていえん
概要
S45-5-121照福寺庭園.txt: 照福寺本堂および書院の北面、先下りの地形を盛り土し、生け垣と植え込みでかぎ型に囲った区域である。北に由良川が流れ、遠山を望み、背後には山を控えた、いわゆる後山前水の景勝地にある。
正面左手奥に築山を築き守護石を立て脇に枯滝を組む。築山は右手に延び、正面中央にも立石を立て枯滝を設け石橋を架ける。築山の下は枯池とし出島にヒメコマツを植える。池をめぐって飛石を打つ。いわば妙心寺退蔵院の旧庭(名勝)に類似した枯山水であるが、意匠にとくに秀抜なものはみられない。
「含勝堂仮山記」なる園記が寺に残っており、天保14年(1843)住職仙裔和尚の自作であることがわかる。
綾部地方には古庭園がまれであり、本庭は作品としてはともかく、作者・作庭年代が明白な点で価値が認められる。