安乗の人形芝居
あのりのにんぎょうしばい
概要
安乗神社の祭礼の際に境内の広場に建てられた専用の舞台において、安乗の有志により演じられる三人遣いの人形芝居である。演目としては「阿波の鳴門」「御所桜堀川夜討」「太功記」「菅原伝授手習鑑」等がある。
また毎年大晦日に、神社境内の人形庫の神座に、御簾を垂らし、注連【しめ】を張って祭られている式三番叟人形(翁、千歳、三番叟)を本殿へ移し、一月二日の日の出を浴びて式三番を舞い納める行事がある。千歳を一番叟、翁を二番叟、三番叟をサンバッサンとも呼んでいる。
安乗の人形芝居は地方に伝承されている代表的な三人遣いの人形芝居であるとともに、特に新年の大漁祈願を目的として式三番を舞わすという民俗と深く結びついたもので、地方的特色を示す民俗芸能として重要なものである。