石神山古墳
せきじんさんこふん
概要
S50-12-045[[石神山]せきじんやま]古墳.txt: 上楠田集落の北方に見られる丘陵の先端に位置する前方後円墳である。全長26メートルを測り前方部を東に向ける。後円部径18メートル、前方部長さ8メートル、幅6メートルをかぞえ、前方部がきわめて低く狭い特色ある墳形をもつ。後円部頂上には本古墳の名称の因となっている石人1躯がある。石人は阿蘇溶岩の丸彫り像であり、冑、短甲、[[草摺]くさずり]を表現しており、古式をよく伝えたものである。頂丘上には円筒埴輪列の囲繞があり、後円部中央から明治44年、3基の舟形石棺が発見されている。共に阿蘇溶岩を用いた棺であり規模はそれぞれ異なる。大中規模の2棺は主軸と合致し、大棺には2つの造付枕がある。小棺は2棺の西にあり、主軸と直交するものであるが、3棺ともに石室はみられず直葬かと考えられる。数少ない石人を伴う古墳の一つとして、加えてその石人が古式に属しその系譜を考える上に重要なばかりでなく、3石棺の直葬という特色をもつ点において貴重な古墳といえる。