旧伊勢郵便局舎(宇治山田郵便局舎)
きゅういせゆうびんきょくしゃ(うじやまだゆうびんきょくしゃ)
概要
旧伊勢郵便局舎は,明治41年11月25日起工,翌年5月14日の竣工である。設計は逓信技手白石圓治,工事監督は逓信技手石渡喜三郎で,施工は地元の岡田斎次郎である。もと伊勢神宮外宮の大鳥居前に建っていたが,昭和42年11月に新局舎への業務移転にともない,博物館明治村に移築された。
円形状の中央棟とその両脇にV字型に連なる東西翼屋からなる特徴ある平面形式や独特で斬新な洋風意匠は,当時の郵便局建築の様子をよく示しており,我が国の建築史上高い価値が認められる。また,明治時代の本格的な木造郵便局舎で現存する唯一の事例として貴重である。