田能遺跡出土碧玉製管玉
たのいせきしゅつどへきぎょくせいくだたま
概要
第17号墓に接して埋葬された第16号墓の老年とみられる男性の胸部付近から発見された632個におよぶ碧玉製の管玉です。
大きさには大小あり、最小のものは0.72センチメートル、太さは0.33センチメートルで、最大のものは長さ2.33センチメートル、太さは0.6センチメートルです。長さで最も多いのは1.48センチメートルで、全体の中では1.00~1.50センチメートルまでのものが半数以上、太さで最も多いのは0.49センチメートルのもので、0.4~0.6センチメートルの太さが大半となっています。
近畿地方では最大級の出土量ですが、発掘の廃土作業中に発見されたため、もう少し数が多かった可能性があります。
田能遺跡では碧玉の原石が2点検出されており、その内の1点には製作する際に原石を細かく分割するための溝が刻まれています。田能遺跡において管玉の製作が行われていたと考えられています。