金銅金錍 こんどうこんべい

工芸 / 奈良県 

鎌倉~室町時代 14世紀
銅製 鋳造 鍍金
長18.7
1口

 金錍(こんぺい)はもともと古代インドで眼病患者の眼膜を抉除(けつじょ)するための医療器具であったものが、後に法具に転じたもの。衆生(しゅじょう)の無知の膜を除き、仏心眼を開かせることを象徴する道具として、灌頂(かんじょう)で阿闍梨(あじゃり)が受者の両眼を加持(かじ)するのに用いられた。また、仏像の開眼供養(かいげんくよう)にも用いられたという。
 本品は、両端に宝珠(ほうじゅ)をつけるいわゆる両珠式金錍で、断面八角形の形状を示す。蓮弁(れんべん)飾りの線刻は浅く、蓮蘂(れんずい)の表現も精緻さを欠き、全体に極めて簡素な意匠である。また、把(つか)部に鬼目(きもく)を表さず蓮弁飾りを約条で締めるに留めるのは異色で、密教法具の展開を考える上で注目される資料である。

古玩逍遥 服部和彦氏寄贈 仏教工芸. 奈良国立博物館, 2007, p.41, no.23.

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