薩州鹿児島見取絵図
さっしゅうかごしまみとりえず
概要
「薩州鹿児島見取絵図」は、安政4年(1857)6月、佐賀藩士千住大之助(脇役)、佐野常民(精煉方主任)、中村奇輔(精煉方)が、鍋島直正から島津斉彬に送られた電信機を携えて鹿児島を訪れた際、集成館などの施設を見学し、その様子を絵図にしたものである。佐賀本藩と武雄領に2種が伝来している。
薩摩藩第28代藩主島津斉彬が推進した集成館事業は、造船・製鉄(鋳砲)・紡績・ガラス・陶磁器・印刷・出版・教育・電信・製薬・食品・写真など多岐にわたっていた。事業の中核となったのは鹿児島城下郊外、磯の地に築かれた工場群「集成館」で、ここでは最盛期1,200人もが働いていたと言います。
武雄鍋島家に伝来した「薩州鹿児島見取絵図」は12枚の絵図と2冊の風説書からなり、集成館等の当時の様子を具つぶさに見て取ることができる、大変貴重な資料である。
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