松浦宮物語 まつらのみやものがたり

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 / 鎌倉 / 近畿 

兵庫県
鎌倉
1帖
兵庫県川西市長尾町10-1
重文指定年月日:19970630
国宝指定年月日:
登録年月日:
学校法人大阪青山学園
国宝・重要文化財(美術品)

 『松浦宮物語』は、『無名草子』に「定家少将のつくりらるとて(中略)、まつらの宮とかやこそ、ひとへに万葉集の風情にて、宇津保など見る心ちして、愚かなる心も及はぬさまに侍るめれ」とあり、その内容表現などと併せて藤原定家の作と伝えられる擬古物語で、十二世紀後半の成立になるものである。本物語は異国にまで舞台を広げたスケールの大きい幻想的な物語で、その構成はおよそ五部からなる。一は弁少将の神奈備皇女との悲恋と遣唐副使としての渡唐、二は渡唐した少将と帝の妹華陽公主との恋愛、三は唐土の戦乱と少将による戦乱の平定、四は母后鄧皇后との恋愛、五は帰朝後の華陽公主との再会からなっている。本物語の特色は、『無名草子』に評されているように万葉集の風情が第一部の和歌に著しいこと、公主からの琴曲伝授には『うつほ物語』の「俊蔭」巻の模倣がみえること、とくに日唐にまたがる輪廻転生の思想は『浜松中納言物語』の影響が強くみえるところである。
 本書はその現存最古写本で、体裁は桝型綴葉装本で、共紙表紙に、外題を「松浦物語」と墨書する。料紙は楮紙打紙を用い、本文は第二丁オより半葉一〇行から一一行に流麗な筆致で書写している。首題はなく、「松浦宮二」「まつうらの宮三」と内題を記している。本書の帖末には貞観三年(八六一)の偽跋と、「本云、/貞観三年四月十八日、/そめ殿の院のにしのたい/にてかきおハりぬとあり」と貞観三年四月十八日の書写に擬えた奥書がある。本書には流布本の祖本である伝後光厳院宸翰本(重文 東京国立博物館保管)で脱落している「よしこゝに我たまのをハつきなむ/月のゆくゑをはな…

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