塩原温泉元湯古絵図
しおばらおんせんもとゆこえず
概要
「元湯」は塩原温泉発祥の地といわれ、最盛期に85軒を数えた湯治場は、万治2年(1659)2月の地震により甚大な被害を被りながらも復興に励んだが、享保8年(1723)の洪水によって壊滅し、住民は各地に離散した。
この古絵図は、享保8年の洪水以降に、往時の湯元の記録として描かれ、その後加筆されたものと思われる。絵図には、万治地震以前の元湯の町並・周辺施設等の位置が書込まれ、同地にあった2つの寺院の由来、各戸の移転先、復旧工事記録等が記され、元湯の隆盛と変遷を知る上で貴重な資料である。