周防鋳銭司跡
すおうのじゅぜんじあと
概要
S48-05-136[[周防鋳銭司跡]すほうすせんじ]跡.txt: 山口市南部の鋳銭司・[[陶]すえ]地区は早くから古代鋳銭司の所在地として知られ、明治末年にふいごの口・るつぼ・和銅開珎・同銭笵などを出土したといわれるが、当遺跡の本格的な発掘調査は、昭和41年と46〜7年に行なわれた。この結果、大量のふいごの口・るつぼ・土器・木器・木簡・銅銭(鋳損じも含む)・古瓦片のほか、倉庫群・井戸・炉の跡や推定工房遺構などが検出され、本鋳銭司が平安初期のものであることが確かめられた。2回の調査によっても、まだ鋳銭司の全貌が明らかになったとはいえないが、本遺跡は文献上確かめられる5か所の官営鋳銭司のなかで、学術調査によってその所在・規模等が確認され、古代国家の経済機構を貨幣鋳造機関の構成と機能、ならびにその変遷から解明しうる可能性をもつ重要な遺跡である。