麻呂邸厩宿直木簡(二条大路木簡)
まろていうまやしゅくちょくもっかん(にじょうおおじもっかん)
概要
藤原麻呂邸の厩(うまや)(馬小屋)の宿直(宿が夜勤、直が昼勤)担当者を書き上げた木簡。表面の丈部人根(はせつかべのひとね)、百斉躰麻呂(くだらのみまろ)、奴(ぬ)の東人(あずまひと)の三人が昼夜通して勤務したのに対し、裏面の丈部廣国(はせつかべのひろくに)は、昼間だけしか勤務しなかった。東人以外の三人は、麻呂の資人(官職や位階に応じて臣下に与えられた従者〈トネリ〉)であろう。二条大路木簡には同様の宿直に関する木簡が数多い。下端に孔があけられており、後にこれらの木簡が束ねて保管されたことを物語る。