『中越商工便覧』(初版) ちゅうえつしょうこうびんらん しょはん

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文書・書籍 / 明治 / 富山県 

川崎源太郎
かわさきげんたろう
富山県高岡市
明治21年/1888
紙・横半帳・銅版刷
縦7.6cm×横17.3cm×厚さ 約2.4㎝
1冊(131丁)
富山県高岡市古城1-5
高岡市(高岡市立博物館保管)

 富山県内の各種商店170店の外観が銅版画により描かれている冊子である。商家の表構えとともに、屋号、家印、営業種目や由緒、宣伝文など多くの情報が記載されている。
 表紙は裏表紙のような藍色の紙が貼られていたはずだが、ほぼ全て剥離しており、左上には題箋の痕がある。ネット公開されている国立国会図書館関西館所蔵の明治22年再版を見ると、表紙は紺色の紙で、左上に題箋「中越商工便覧」もみられる。
 本資料の表紙右側には貼紙にペン書「所有者/現住所定塚町一丁目/(商標「ヤマヨ」)山本与三平/旧住所 御馬出町/(商標「ヤマヨ」) 山本與三平」とある。本資料は寄贈者の実家である定塚町の山本家(屋号は島屋)に伝来したものである。御馬出町の山本商店(紙・両換商)は本資料62丁裏にも掲載されているが(別紙参照)、明治33年(1900)の高岡大火で屋敷を焼失したので、定塚町に転居したという。よって、この貼紙は定塚町への転居以降になされたことがわかる。
 本資料には基本的に1丁片面(1ページ)に1店だが、時に1ページに2店あったり、見開き2ページや、横や縦向きに紙が折り込まれた大きな店舗もみられる。
県内170の店舗が掲載され、内訳は掲載順に富山87、大門1、高岡39、伏木27、今石動7、東岩瀬2、魚津7店である(リストは菅原2013を参照)。
 市制・町村制の施行(明治22年4月1日)前であり、さらに高岡では明治33年(1900)の大火前であるので、現在失われた中心部商家の様相が視覚的にうかがうことができる。
 125丁表の魚津の郡益社の一部が破れて欠損しているが、本資料の状態は極めて良好といえる。
 なお、本書には翌明治22年2月9日に増補再版が発行されており、国立国会図書館関西館や富山市郷土博物館などが所蔵している。現高岡市域の初版からの変化として、11店が追加され、1店の掲載が無くなっている。

<参考>
・菅原洋一「明治期商家銅版画資料に関する歴史情報学的研究」平成25年(2013)
・国立国会図書館デジタルコレクション(平成29年10月4日アクセス)
・『中越商工便覧(高岡市関係)・日本全国商工人名録(富山県関係)』高岡市古書古文献シリーズ第六集、高岡市立中央図書館、平成11年復刻

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〔発行所〕伏木港振興会(伏木町役場内)、〔編集兼発行人〕田邊武松(富山県伏木町国分7番地)、〔印刷所〕越中活版株式会社(富山県高岡市定塚町1329)

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〔印刷〕越中活版合資会社

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