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練上華小紋屋形陶筥

ねりあげはなこもんやかたとうばこ

概要

練上華小紋屋形陶筥

ねりあげはなこもんやかたとうばこ

陶磁

松井康成  (1927(昭和2)年-2003(平成15)年)

マツイ・コウセイ

平成2年/1990年

陶器

22.0×29.8×高さ19.0

1合

作者は長野県に生まれ,縁あって茨城県笠間市の浄土宗寺院を継ぎ、境内に窯を築いて陶芸を始めました。様々な陶芸技法を試みた後、異なる色の土を練り合わせて模様を表す練上手(ねりあげで)の技法に専念。制作の過程で割れないよう、異なる色でも同一の性質を持つ土を工夫し、一般に皿や鉢に限られていた練上手について、壷や箱にまでも応用範囲を広げてそのイメージを一変させ,平成5年に練上手の人間国宝に認定されました。
本作では,小花模様が現れるように色土を練りあわせた板状の粘土を,家形埴輪を連想させる箱型に成形しています。小花模様は箱の形にそって変化しつつも花の形を損なわず,すべての稜線で途切れることなく繋がっています。この筥が制作された頃,作者はニュージーランドの純白な土を使い,明るいパステルカラーの練上を試みていました。さくら色のグラデーションが春の野を思わせ,しっとりときめ細かな肌はまるで大理石のようです。

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キーワード

陶芸 / / 作者 / 技法

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