西園寺公望所用鳩居堂製竹管筆 銘 清風
さいおんじきんもちしょようきゅうきょどうせいちくかんひつめいせいふう
概要
昭和初期までの歴代内閣総理大臣で文雅の道に心を寄せた人物の一人、西園寺公望は書や篆刻で名を知られた。 本筆は公望が愛用したもので、穂首が長い超長鋒の羊毫筆。この種の筆は墨含みがよく、風韻のある書を表現できるが、毛質がやわらかいために相当の技術を必要とする。しかし、公望の作品からは彼が羊毫筆の特性を活かして悠々と筆を運んでいることが知られ、いかにも文人宰相らしい風格が備わっている。