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和田石採掘場跡

わだいしさいくつじょうあと

概要

和田石採掘場跡

わだいしさいくつじょうあと

その他 / 中部

採堀場跡は、和田町の三床山南東麓の山中(三の和田地区 通称栗屋谷)下部に位置し、小規模なものを含めると7ヶ所、大規模なものは2ヶ所ある。今回指定箇所はそのうちの最大規模の1ヶ所である。当地では、石材採掘場跡は通称「石間歩(いしまぶ)」と呼ばれている。三床山の基部地質は凝灰岩から成り立っており、ここから産出した石は「和田石」と呼ばれ、その石質は、淡い鼠色と緑色で硬度は弱く、福井市の「笏谷石」と比較すると品質は劣るが細工しやすいのが特長でもある。
採掘石のサイズは「尺六」とか「五六」の規格に分けられ、用途は主に建築用石材(基礎石・土台石・玄関の敷石・石垣・階段石・屋根の峰石・雨だれ用水槽・いろり石・こたつ石・護岸石・装飾橋の細工物)で、他にも墓石、石灯籠、臼石、狛犬、漬物石など多様に使用された。
採掘場は、江戸時代からの古い間歩と明治以降のものとに分かれている。その採石方法は、旧来の方法が、切り線を付け、楔を入れてゲンノウ(ハンマー)で切断するという人力作業であり、昭和に入ってからは採石機械での採石で、現地でもその痕跡が確認できる。新旧の採掘痕跡は、石質・色・規模・刻面・等に差異があり、深部発掘への進行の変遷が見て取れる。
奥行き総延長約400m、天井高は高い所で15m以上。

鯖江市指定
指定年月日:20150428

記念物

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キーワード

採石 / 石材 / 採掘 /

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