文化遺産オンライン

大宮神楽

おおみやかぐら

概要

大宮神楽

おおみやかぐら

無形民俗文化財 / 東北 / 岩手県

岩手県

盛岡市本宮字大宮51

岩手県指定
指定年月日:20170407

無形民俗文化財

 社家神職が伝える神楽ではあるが、修験系神楽の舞の特色も有している。また、神楽における役割については、鈴木家が神事・加持祈祷を行い(神主が舞台に上がることはない)、神楽は神楽衆により担われる。
神楽の演目は、獅子頭を奉じる「権現舞」と幕神楽11演目の全12演目を有する。修験系神楽と同様「権現舞」「下舞」「山の神」などの演目も有するが、修験系の特色である「式舞」のような区別はなく、「結印」や「地鎮め」などの加持祈祷の作法は修験系神楽に比較すれば少なく、目立たない。
「権現舞」には「獅子舞」と「子獅子舞」とがある。「子獅子舞」は伊勢大神楽系に見られる「獅子あやし」のような、獅子頭の権現様を誘導する役割の舞い手「コジシ」が登場する。「権現舞」では麻の繊維を使った祓いや、扇子や豆絞りの手拭いを獅子頭の権現様が飲み込み吐き出す清めの祈祷「体内くぐり」が見られる。ただし、早池峰系の神楽に見られるような、獅子頭の幕の尾を人がくぐる形の清めはない。また、棟上げ祭では柱固めは行うが、柄杓で水を撒く火伏せの作法は行わない。
なお、修験系神楽の場合は最後に必ず「権現舞」を舞うが、大宮神楽の場合は「権現舞」に関してはそのような決まり事はなく、以前は「天の岩戸開」を神楽の最初に舞う決まりになっていた(現在、この演目は出来ない)。このように、修験の加持祈祷や清めを目的とする舞の特色と神道系神楽の特色が混在している。
なお、「牛若丸と弁慶」の演目では、柄に文化八年の銘の入った薙刀を現在も使用している。

大宮神楽をもっと見る

地方指定文化財データベースをもっと見る

キーワード

神楽 / / 演目 / 権現

関連作品

チェックした関連作品の検索