映画フィルム「史劇 楠公訣別」 映像
えいがふぃるむしげきなんこうけつべつ
概要
1921(大正10)年の「活動写真展覧会」において、”日本映画最初のスター“尾上松之助の一派が摂政宮(後の昭和天皇)の御前で実演した「桜井の別れ」の記録。鎌倉幕府の打倒を目指す後醍醐天皇を支持する楠木正成(尾上松之助)が、勝ち目のないことを知りながら「湊川の戦い」に赴くにあたり、「桜井の駅」で我が子の楠木正行(尾上松葉)に意志を託す場面が演じられている。「活動写真展覧会」は文部省主催により湯島聖堂内にあった東京博物館(現・東京国立博物館および国立科学博物館)を会場に開催されたもので、映画への社会的評価を向上させる大きなきっかけとなった。日活株式会社から寄贈された35㎜可燃性オリジナル・ネガは2010年に映画フィルムとしては2件目の重要文化財に指定された。