花卉図

絵画  日本画 / 明治 / 日本 

川上冬崖+藤堂凌雲 (1827-1881)
かわかみとうがいとうどうりょううん
1879(明治12)年
絹本着色
139×55
軸装

 川上冬崖(一八二八ー一八八一)は信濃の国に生まれ、十八歳のころに江戸に出て四条派を学び、後に西洋画研究に転じた。高橋由一らの指導にも当たり、日本における西洋画法研究の先駆者として知られる。
 一方の藤堂凌雲は、詳しい経歴は不明ながら、津の藤堂藩第十一代藩主高猷に仕え、文雅の誉れが高かったという。
 この「花卉図」は、そうした両者による合作で、明治初期の典型的な文人画のスタイルを示す。款記から明治十二年の清明節(四月五日)に描かれたことが知られ、吉祥的な意味を持つ百花図の形式によって春の訪れに対する祝意を表したものと考えられる。
 このころ、冬崖は洋画研究の傍ら文人画に親しみ、数多くの作品を描いていた。おそらく画面下部を凌雲が、上部を冬崖が描いたと思われるが、ここには明治初期の西洋画輸入期における「和魂洋才」の典型的なありようを見ることができる。(毛利伊知郎)

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