梅と椿の静物

絵画  油彩画 / 昭和以降 / 日本 

川村清雄 (1852-1934)
かわむらきよお
不詳  1929(昭和4)年以前
油彩・絹
123.0x44.0
額装

 床の間に飾られる掛軸の日本画を思わせる縦長の画絹に、わが国の伝統的な花木図を連想させる鉢植えの白梅と椿とが、油彩画の技法で描かれている。
 このように本図は、いわゆる西洋画の企画とは異なる画面形式や描かれた主題などいくつかの点で、きわめて日本画的な趣の強い油彩画というこうことができる。
 この作品の制作年代は明らかでないが、こうした本図の性格から考えると、明治時代前半、油彩画普及途上の時期に描かれてと見て大きな誤りはなかろう。
 幕末から明治前期にかけて、人々は好奇心をもって、油彩画をさまざまに受け止めたが、油彩画が見せ物として扱われることも珍しくなかったという。
 一方、本図の作者、川村清雄をはじめ、当時の洋画家たちは、これをいかに日本の風土に溶け込ませるかに腐心し、その結果、本図のように日本画的な作品も描かれることになったのである。
 芸術的に、とび抜けて優れた作品というわけでもないが、本図は、外来文化をいかにして日本化していくか-の状況という、現代の状況とも共通する問題をはらんでいるのである。(毛利伊知郎)

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