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銅製鰐口

どうせいわにぐち

概要

銅製鰐口

どうせいわにぐち

金工 / 江戸 / 九州

吉村弥兵衛・藤原吉次

江戸/1788

銅造

総径(両耳)47.5 ㎝
外径 43.0 ㎝
厚さ 14.8 ㎝
環高 5.7 ㎝
重さ 12kg

1口

北九州市指定
指定年月日:20170331

有形文化財(美術工芸品)

本鰐口は小倉南区南部の大字市丸に所在する大清水神社に伝わったものである。平成 23 年に神社の拝殿の物入れから 30 年ぶりに発見された。鰐口は金鼓、 金口とも言われ仏教鳴器の一種であり、神社仏閣の堂前にかけて太紐で打ち鳴らすもの で、扁平、中空で下方半分に細い開口部がある。上部に上から吊るすための 2 つの取手 を持つ。この鰐口は氏子の記憶によれば、室内に据えられ、木槌で打って使用されていた。天明 8 年(1788)「國家安全 邑中繁栄」を願い、企救郡 小森手永市丸村の茂右衛門、清兵衛を代表として、村一同から大清水大明神に寄進され たものである。裏面に刻まれた冶工の吉村弥兵衛藤原吉次は小倉城下町の工人と推察さ れるが、史料等の確認は出来ない。
 また、大清水神社の北側の山本地区の西大野八幡神社に所在する鰐口(市指定 有形文化財 昭和 46 年指定)と形式上多くの類似点をもつ。刻印された銘によれば、この鰐口は明和 2 年(1765)に 7 カ村の氏子が西大野八幡神社に奉納したものであり、冶工 は城下町の工人と推測される吉村伝右衛門安次である。 大清水神社のものは、この鰐口の 23 年後に製作されており、表面は 3 帯に区分され、 中央に 8 葉の蓮弁撞座を設ける等同様の意匠を持ち、冶工も小倉城下町の工人と推測される吉村を名乗っている。類似する工房での製作を想定させる。

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キーワード

鰐口 / 撞座 / 神社 / わにぐち

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