袋状斧形石製品
ふくろじょうおのがたせきせいひん
概要
袋状斧形石製品
ふくろじょうおのがたせきせいひん
古墳時代 5世紀
滑石製
1:長5.3 刃幅2.4 肩幅2.4 袋部径1.6 厚0.8 2:長7.9 刃幅4.9 肩幅1.9 袋部径2.8 厚2.9 3:長9.7 刃幅6.7 肩幅6.8 袋部径3.8
3点
本品は袋状鉄斧を、滑石を素材として模造し儀礼に用いた石製模造品である。3点あり大きさや素材に各差がある。小型の1点は袋部の表裏に懸垂のための小孔があり、側面は大きく欠損する。裏面には鉄板の合わせ目を表現し、袋部と刃部との境を段によって表現する。中型の1点はナデ肩で表面に1孔を設ける。刃部を表現し、先端は円弧を描く。大型の1点は強く肩が張り、造形も粗雑である。懸垂孔が無く、平置して使用されたと推定される。農工具形の模造品は古墳時代の石製祭器の中で最も早く登場し、古墳の儀礼の形式化を告げる象徴的な器物である。