朱漆塗本小札啄木威丸胴具足 (伝 結城秀康所用)
しゅうるしぬりほんこざねたくぼくおどしまるどうぐそく (でん ゆうきひでやすしょよう)
概要
津山藩主松平家に伝来した当世具足。
製作時期の松平家の当主は徳川家康の次男・結城秀康とその嫡男・忠直の2代にわたる。松平家の系譜によれば、関ヶ原の戦いの直前、結城秀康は奥州押えの大将として留められ、その際に父・徳川家康から甲冑を拝領しているが、その記述と本甲冑の特徴がよく一致する。よって秀康が拝領した甲冑そのものか、あるいはそれをモデルとして意識しつつ、徳川一門に準じる高い家格を象徴する武具として忠直が作らせたものと考えられる。