唐草蒔絵香道具(大谷和子旧蔵)
カラクサマキエコウドウグ(オオタニトモコキュウゾウ)
概要
唐草蒔絵で統一された香炉、重香合、盆と、銀製で牡丹唐草を透かし彫りにした壺形の香筋建。香炉の火や香木を扱う火道具も備える。箱書きによれば安政七年(一八六〇)正月に大御所様が嘉枝宮様へ贈った「御そら焚の具」。室内に香を焚きしめるための道具である。嘉枝宮は伏見宮家の和子女王で、東本願寺第二一世法主、厳如に嫁いだ。ときの大御所は後に皇妹・和宮を正室に迎える徳川家茂(一八四六~六六)。廣海家は昭和二年(一九二七)に東本願寺の売立てで本品を購入した。
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