裸女立像

絵画  油彩画 / 大正 / 日本 

小出楢重 (1887-1931)
こいでならしげ
1925(大正14)年
油彩・キャンバス
53.2×45.5
額装

 小出楢重は大正15年、美術雑誌『みづゑ』四月号に「裸婦漫談」という一文を載せている。「支那寝台の裸女」などに代表される、裸婦の画家小出ならではの警句にあふれたエッセイである。特に興味深いのは、日本人である画家が、油彩によって日本人のモデルを用いて裸婦を描く場合、躊躇せざるを得ない二つの点の指摘である。一つは、西洋の美の規範で理想化しかねる形体と色彩の処理。あと一つは裸婦を置く背景の問題である。日本女性の体は確かに西洋人とは異なった比例を有するが、小出楢重はそれは充分美しいと主張する。しかし水浴図などのなどの伝統をもたず、浮世絵の中の遊郭や浴場に裸婦を見てきた日本人の目に、いかにして新しい裸婦を馴染ませるのかに画家は苦心するという。この作品では、日本髪の女を洋室の小部屋に据えることで、画家は一つの均衡を保とうと試みている。構図の中心に背面で立つ裸婦の重心は、うなじから背中を通り脚に抜けるS字曲線と、左右の小道具、左の脇机とその上の香水瓶、右の後向きの椅子によって安定しているのである。(荒屋鋪透)

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