山水図冊(全八図)
サンスイズサツ(ゼン8ズ)
概要
李師中は字を正甫といい、蝶園を号した。山東高密の人である。乾隆元年(1736)の進士で、官は翰林御史に至っている。山水画を善くし、かつて郷里の近い高鳳翰のために、「皋亭木葉下詩意図」を描き贈っている。また朱文震が当時の著名な文人画家をたたえた画中十哲の一人に数えられる。その名声のわりには、遺品はきわめて少なく、過去の名画家の作風にならった図や、乾隆18年の正月、山西太原で雪に遇い、満山大雪の光景を記念に写した紀遊図を収める本図は彼の代表作というに足る。