摹王蒙山水図軸
もおうもうさんすいずじく
概要
・中国的解説
馮仙湜(ふうせんてい)は清代の画家で、字は沚、号は過登、耶溪墨俠といい、紹興(浙江)の人。山水、花鳥をたくみにし、山水は藍瑛に学んだといいます。雍正、乾隆初期(1736~95)頃に活躍しました。本図は元末四大家の一人・王蒙(おうもう)に倣う作品です。
・日本的解説
市川米庵(いちかわべいあん)の旧蔵品。馮仙湜が倣ったのは王蒙(おうもう)「青卞隠居図(せいべんいんきょず)」(上海博物館)のような作品でしょう。元末四大家は中国では強固な正統性を主張してきましたが、日本人がその実際の画風に触れることが出来たのは、大正年間以降でした。
(130514_h21・22特集陳列)