大乗悲分陀利経巻第六(中尊寺経)
ダイジョウヒフンダリキョウカンダイ6(チュウソンジキョウ)
概要
奥州平泉の藤原清衡(一〇五六ー一一二八)の発願により書写された紺紙金銀字一切経の遺品。従来より、この一切経を最初に納めた寺が中尊寺と考えられてきたので、これを一般に「中尊寺経」と呼んでいる。書写事業が始まったのは永久五年(一一一七)二月で、九年後の天治三年(一一二六)三月までにはその完成をみている。遺例の少ない紺紙金銀交書経であるとともに見返し絵などは同時代のまとまった絵画群として再評価が進められている。