年未詳六月十四日付 前田利常書状(内藤清兵衛・今枝与右衛門宛)
ねんみしょうろくがつじゅうよっかづけ まえだとしつねしょじょう ないとうせいべえ いまえだよえもんあて
概要
加賀前田家2代当主・前田利常が、領内の越中国射水郡高岡町から「いなだ(ブリ)」2樽を贈られたことに対する礼状。
前田利常が利光から利常に改名したのが寛永6年(1629)年4月13日(本史料は6月なので翌年)から死去した万治元年(1658)年10月12日までの間に書かれた書状である。
内藤・今枝は利常の側近である。
本史料の釈文は「越中国射水郡伏木浦旧記書類/射水郡気多神社書類 伏木神社神職尾崎常定所蔵之分写」(山崎明代編『越中古文書(越中資料集成9)』桂書房)の359頁九号文書にあり、旧蔵者が伺える。
【釈文】
従高岡町中
両樽・いなた挙之
喜覚候由、可申聞候也、
六月十四日 利常(花押)
内藤清兵衛殿
今枝与右衛門殿